2_お気に入りのパーカーを長持ちさせよう！パーカーの洗濯ガイド

お気に入りのパーカーを長持ちさせよう！パーカーの洗濯ガイド

パーカーは秋冬の定番として、多くの人に愛されているアイテムの1つです。カジュアルでありながら、コーディネートの主役にもなれる万能さが魅力です。しかし、Tシャツなどと同じように洗濯してしまうと、「フードが乾きにくい」「お気に入りのプリントがひび割れてしまった」「全体的に縮んでしまった」など、悲しい経験をした方も少なくないでしょう。パーカーは厚手の生地や特殊なプリント、フードといった特徴があるため、少しの工夫で洗濯の仕上がりが大きく変わります。本記事では、お気に入りのパーカーを新品同様の状態で長く愛用するために、洗濯表示の確認から、洗い方、そして最も重要な乾かし方のコツなどをご紹介します。

洗濯前に必ずチェック！3つの重要ポイント

パーカーを洗濯機に入れる前に、少しだけ時間を取って確認作業をしましょう。

ポイント1：洗濯表示の完全ガイド

衣類の裏側についている洗濯表示タグは、その服の「取扱説明書」です。まずは、この記号を正しく理解することが、パーカー洗濯の第一歩です。2016年12月から国際規格に合わせた新しい表示に変わっていますので、改めて確認しましょう。

【主要な洗濯表示記号】

記号分類

記号の形（マークの特徴）

意味

解説

家庭洗濯

洗濯桶のマークの中に「40」などの数字が書かれている

洗濯機で洗濯できる（数字は上限温度）

最も基本的な洗濯機マークです。数字が液温の上限を示します。

洗濯桶のマークの下に横線が1本引かれている

洗濯機で弱い洗濯ができる

下の線は「弱い力」での洗濯を示します。「おしゃれ着コース」などが該当します。線が2本の場合は「さらに弱い力」を意味します。

洗濯桶のマークの中に手が描かれている

手洗いができる（上限温度40℃）

洗濯機は使用せず、優しく手で洗う必要があります。

洗濯桶のマーク全体に**×印**がついている

家庭での洗濯禁止

無理に洗わず、クリーニング店に相談しましょう。

漂白

白抜きの三角形のマーク

塩素系及び酸素系の漂白剤が使用できる

この三角形のマークは、漂白剤の使用可否を示します。

三角形のマークの中に斜線が2本入っている

酸素系漂白剤のみ使用できる（塩素系は使用不可）

プリント柄や色物のパーカーで漂白したい場合は、このマークを確認しましょう。

乾燥

四角形の中に円が描かれている

タンブル乾燥ができる

家庭用乾燥機が使えることを示すマークです。円の中の点（・や・・）の数で、温度の上限（低温・高温）が分かります。

四角形の中に縦線が1本入っている

つり干しがよい

ハンガーなどにかけて干す、最も一般的な干し方です。

四角形の左上に斜線が入っている

日陰で干す

直射日光による色あせを防ぎたい場合に推奨されます。この斜線は、他の乾燥マーク（つり干し、平干しなど）と組み合わせて表示されます。

これらの表示を確認し、「家庭で洗えるか」「乾燥機は使えるか」を最低限チェックしましょう。

ポイント2：色落ちしないか確認する

特に濃い色や新しいパーカーは、洗濯中に色落ちして他の衣類に色が移ってしまう可能性があります。以下の手順で、事前に色落ちテストを行いましょう。

1.白い布を用意する

着なくなったTシャツの切れ端などで構いません。

2.洗剤液を作る

実際に使用する洗濯洗剤を水に溶かします。

3.目立たない部分で試す

パーカーの裾の内側など、目立たない部分に洗剤液をつけます。

4.5分ほど待つ

時間を置いて、洗剤が生地に浸透するのを待ちます。

5.白い布で押さえる

洗剤をつけた部分を白い布で軽く叩くように押さえます。

このとき、白い布に色が移らなければ、他の衣類と一緒に洗っても問題ありません。もし色が移るようであれば、必ず単独で洗濯してください。

ポイント3：パーカーの状態を確認する

洗濯によるダメージを防ぐため、以下の点も確認します。

・フードの紐

洗濯中に他の衣類と絡まるのを防ぐため、軽く結んでおきましょう。

・ファスナー

開いたままだと、洗濯槽や他の衣類を傷つける原因になります。必ず上まで閉めてください。

・装飾品

プリントや刺繍、ワッペンなどは非常にデリケートです。これらの装飾がある場合は、パーカーを裏返しにしてから洗濯ネットに入れるのがおすすめです。

【基本の洗濯方法】素材の風合いを保つ洗い方

事前の確認が終わったら、いよいよ洗濯です。ここでは「手洗い」と「洗濯機」の2つの方法を解説します。

手洗い

デリケートな素材や、大切なプリントが施されたパーカーは、手洗いが最もおすすめです。手間はかかりますが、生地への負担を最小限に抑えられます。

【準備するもの】

• ・大きめの洗面器や洗濯槽
• ・おしゃれ着用中性洗剤
• ・きれいな水

【手洗い手順】

1. 洗剤液を作る
   洗面器に30℃以下のぬるま湯を張り、規定量のおしゃれ着用中性洗剤を溶かします。
2. 優しく押し洗い
   畳んだパーカーを洗剤液に浸し、手のひらで優しく押したり持ち上げたりを繰り返します。生地を傷める原因になるため、ゴシゴシ擦るのは厳禁です。
3. すすぎ
   きれいな水に入れ替え、泡が出なくなるまで2〜3回優しく押し洗いしながらすすぎます。
4. 脱水
   洗濯機で30秒〜1分程度、ごく短時間だけ脱水します。手で絞ると型崩れの原因になるため避けてください。

洗濯機

日常的な洗濯では、洗濯機を使う方がほとんどでしょう。ポイントを押さえれば、洗濯機でも十分に優しく洗い上げることが可能です。

1. パーカーを裏返す
   プリントや生地表面の毛羽立ちを防ぐため、必ず裏返します。
2. 洗濯ネットに入れる
   パーカーを丁寧に畳み、サイズの合った洗濯ネットに入れます。これにより、他の衣類との絡まりや型崩れを防ぎます。
3. おしゃれ着用中性洗剤を使用する
   一般的なアルカリ性洗剤は洗浄力が高い反面、色落ちや生地へのダメージが懸念されます。中性洗剤は、洗浄力がマイルドで、パーカーの風合いを保ちながら優しく洗い上げます。
4. 適切なコースを選ぶ
   洗濯機の「手洗いコース」「ドライコース」「おしゃれ着コース」など、水流の弱いコースを選択してください。

【汚れの種類別】頑固なシミを落とすテクニック

うっかりつけてしまったシミも、早めの対処できれいに落とせます。

食べこぼし

・油性（ミートソースなど）

食器用洗剤を直接シミの部分につけ、指で優しくなじませてから、ぬるま湯ですすぎます。

・水性（醤油、コーヒーなど）

ティッシュなどで軽く水分を吸い取った後、液体酸素系漂白剤か、おしゃれ着用中性洗剤の原液をつけ、軽く叩き込みます。

皮脂汚れ（襟元・袖口）

黄ばみや黒ずみには、固形石鹸を直接塗り込むか、液体酸素系漂白剤を塗布し、しばらく置いてから洗濯するのが効果的です。

慌てて擦ると、シミが広がったり生地を傷めたりするおそれがあります。優しく叩き込むように対処するのが基本です。

パーカーを最高の状態に保つ乾かし方

パーカー洗濯の最大の難関とも言えるのが「乾燥」です。特にフード部分は乾きにくく、生乾きの臭いの原因にもなりがちです。ここでは、型崩れを防ぎ、素早く乾かすためのプロの技をご紹介します。

干す前の「ひと手間」が仕上がりを左右する

脱水が終わったら、すぐに干しましょう。干す前に以下の2つの作業を行うだけで、仕上がりに差が出ます。

1.軽く振りさばく

大きなシワを伸ばし、生地の目に空気を通すように、パーカーを数回バサバサと大きく振りさばきます。

2.形を整える

肩や袖の縫い目を合わせ、手でパンパンと叩いて細かいシワを伸ばし、全体の形を整えます。

フードが乾かない問題を解決する裏ワザ

フード部分が背中と重なることで、乾きにくくなります。以下の方法で、風通しをよくしましょう。

・ハンガーを複数使う

1つ目のハンガーにパーカーの胴体部分をかけ、2つ目のハンガーを物干し竿にかけます。次に、そのフック部分にフードを引っ掛けて持ち上げます。

・ズボン用ハンガーを使う

ピンチ付きのズボン用ハンガーでフード部分を挟み、持ち上げて干します。

型崩れを防ぐ！おすすめの干し方3選

水の重みで生地が伸びてしまうのを防ぐため、干し方にも工夫が必要です。

・M字干し

物干し竿が2本ある場合に有効な方法です。パーカーの胴体部分を1本目の竿に、両腕を2本目の竿にかけることで、重さを分散させ、風通しもよくなります。

・平干し

平干し専用ネットの上に乗せて乾かす方法です。最も型崩れしにくく、デリケートな素材におすすめです。

・胴体を挟んで干す

太めのハンガーにパーカーをかけ、裾をズボン用ハンガーなどで挟んで持ち上げ、胴体部分の伸びを防ぎます。

オリジナルパーカー制作は「ツクレル」へ

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正しいお手入れで、お気に入りのパーカーと長く付き合おう

お気に入りのパーカーを長く楽しむ秘訣は、日頃の正しいお手入れにあります。洗濯前には必ず洗濯表示を確認し、色落ちしないかチェックしましょう。洗う際は、パーカーを裏返して洗濯ネットに入れ、おしゃれ着用の中性洗剤で優しく洗いましょう。干すときは、乾きにくいフード部分を持ち上げ、型崩れしないよう工夫することが最高の状態を保つ鍵となります。少しの手間をかけて、大切な一着をいつまでも愛用しましょう。